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「どうするか……」
イザナは言うと、アーシャを見た。
「知りませんわ。ご自分がまねいたタネ、なんとかしてくださいな」
答えるアーシャの声は冷たく、刺々しかった。
「普通、【パートナー】なら、助けてくれるものじゃないの?」
「あまえないでくださいな。情けない。それでもわたくしの【マスター】ですか?」
「そのつもり――というか、無理にマスターにされた感じで」
「それを望んだのはあなた――イザナ=ラグナス?」
アーシャの静かな眼差しがイザナを見据える。
「あぁ、僕が望んだことだ」
イザナは頷いた。
アーシャと会ったときのことを思い出す。
……あれは嵐のこと。
「懐かしいな」
イザナは目を細め、呟いた。
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