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受け身を取るつもりはないのか。
屋根から無防備に落ちればただではすまないだろう。
大怪我――いや、死ぬ。
イザナが闇の中に消える。
「――イザナ!?」
エルマはイザナがいた屋根まで駆け寄った。
屋根から下を、地面に視線を向ける。
どん!――と、重たい音がした。
なにかが地面に落ちたみたいである。
「――イザナ!!」
エルマはもう一度、イザナの名前を呼んだ。
彼女がいる場所からだとイザナの生死は確認できなかった――。
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