2人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
出会いがあった
一目で気に入った
闇の匂いがしたから
闇の中に住み
現実で振るえる力を持つ者
特有の匂いがした
その目は虚ろ
現実で話しているように見えて
心は闇に捕らわれている
時折うつる瞳の奥に
闇が静かに満ちている
気が付いているのかいないのか
時折、闇を吐き出す
言葉に乗せて
まとう空気が闇に侵される
それは心地よく懐かしい
吐き出した闇に
自分自身が侵され、苦しんでいる
視線がぶつかる
救いを求められた気がした
思わず微笑みで返した
その瞳は
氷のように冷たく
どこまでも澄んで
楽しささえもうかかわせ
残酷で冷酷な光を宿す
苦しみながらもその顔は
不思議そうに問いかけてくる
何を考えているのか…と
問いに応えてまた微笑む
君の姿が懐かしいのだ…と
最初のコメントを投稿しよう!