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盤、フリス、デストロイピーナッツの3人はとにかく走って、港の倉庫に着いた。
「このままじゃ総理をやるどこじゃねぇよ。マズイな。どうする」
「すまんなぁ、ワシのせいでこんなことになって」
「ホントにこのままじゃマズイわ。誰か助けてぇぇ」
3人がこんなやりとりをしていると空から鳥のような何かが近づいて来た。
デストロイピーナッツはハエだと思って、全力ではたきおとした。
いきなりはたき落とされたその何かはピクピクしながらこう言った。
「あたしは堕天使、キルカルメックス・トラカシット。長い名前だからみんなはキットカットとかカメックスとか呼ぶけどすきに呼んでくれたらいいわ。それよりあなた達困っているようね。助けてあげてもいいけど、助けて欲しい」
「あぁん、何言ってんだオメェ。願いを叶えるなんて出来る訳ないだろうが」
「信じてないのぉ。なんでも出来るんだけどなぁ」
「ふっ。じゃあ総理を殺してみろってんだ」
「いいわ。やってあげる。じゃあ…あたしをはたき落としたあなた。あなたの寿命を100日頂くわ」
「ワシの寿命がみじこうなるんか」
「デストロイピーナッツさん大丈夫ですよ。どうせハッタリですから。さぁやって貰おうか、ダメ天使」
「もう終わったわよ。テレビでも見て確認してみたら」
と、その時デストロイピーナッツが倒れた。
「ど、どうしたの。デストロイピーナッツさん。ねぇ、ねぇってば」
…返事がない。ただの屍のようだ。
「なんで、デストロイピーナッツが死ぬんだ…」
「多分あたしが寿命をもらったからだね」
「何。ってことは本当だったのか」
慌てて携帯を取り出し、ワンセグで確認してみる。
画面の上の方に小さくだがニュース速報が出ている。
「19時20分ごろ五面総理大臣が突然血を吐いて死亡だと。そんなバカな…おいカメックス。テメェ俺が復讐する相手を何勝手に殺してんだよ。許さねぇ」
「えっ、勝手にってあなたがやれっていうから。ちょ、ちょっと待ってよ。キャー」
盤の投げたフライングディスクがキルカルメックス・トラカシットを切り裂いた。「なぁ、フリス俺と結婚しないか。もう復讐する必要もなくなったんだ」
「あなたデストロイピーナッツさん死んだのに平気なの」
「だって名前長くて呼びにくかったし」
「確かにそうね。いいわ。結婚しましょ」
こうして2人は幸せになりました。
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