出会い

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二年前、アパートのゴミ捨て場でさくらを拾った。星も月も見えない、真っ暗な夜だった。 それはあまりにも衝撃的な出来事で、俺から冷静な判断力を奪うには十分すぎるものだった。 日付が変わる頃、その日もいつものように溜まった燃えるゴミを捨てに行った。 うちのアパートのゴミ捨て場は、犬猫やカラスの被害に遭わないよう、コンクリートの壁と鉄網状の天井に囲まれている。そして鉄柵でできた扉は、開けるとき、甲高く耳障りな音をたてる。俺はこの音が嫌いだ。 扉の音に耐えて、闇に満たされた空間に、はち切れそうなゴミ袋を両手に持って足を踏み入れた。
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