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黒い塊の横に、自分が持っていたゴミ袋を並べる。
その時、手の甲が黒のゴミ袋の表面に触れた。
温かい。
黒く、無機質な質感のある袋がそのように温度をもっているのは、明らかにおかしい。俺は、弾かれるように一歩、後ずさった。中に入っているのは燃えるゴミではないのか。
恐る恐るといった感じで、熱を感じた場所に、手のひらを当ててみた。
温かいし、柔らかい。哺乳類の肢体に触れているとしか思えない感触だった。
これはいよいよ、不穏な空気が漂い始めたぞ、引き返すなら今だ、と思いながら、それでも己の体を統制することは出来なかった。
その温もりの形を探るように手を動かしてみる。
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