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玄関を開けて、中に入る。
奥に進み、とりあえず少年を自分のベッドに寝かせた。
明かりをつけて彼を観察すると、怪我をしているのは頬だけではないことがわかった。
パーカーから伸びる、本来ならきめ細かな白い肌を持つはずの手や足に、無数の傷痕や痣が残っている。恐らくは、隠れた部分にも。
だが、見たところ、命にかかわるような怪我をしているわけではなさそうだ。唇の端にかさぶたがあるが、他に出血している様子はない。
この子はイジメか虐待に遭っていたのだろう、と推測してみる。しかしそれだけでは、根本的なところが解らなかった。
一体なぜ、気を失った状態でゴミ袋に押し込まれ、燃えるゴミのように捨てられていたのか?
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