必要な人

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「お茶と紅茶どっちがィィ?」 さっきのホストが戻ってきた 「…」 ホストは満面の笑みで両手に持ったボトルを差し出す 彼の顔をチラッと見て あたしは温かいお茶を手にした 「やっぱお茶か~悩んだんだよね。女の子ってダイエットとかしてる子多いから」 そう言うと彼はアタシの隣に座った この人は何なんだろ… 意味が分からない 「…何で?」 無意識のうちにあたしが口にした言葉 「さっきさ、手が寒そうだったから!しかも君、薄着だし」 普通のホストだったらシカトされた時点でさよならなのに… あたしは財布の中から小銭を取り出して彼に差し出した
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