純粋な心

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あたしは急いで彼氏の携帯に電話する 今まであたしから連絡することはあまりなかった 束縛して嫌われるのが嫌だったから 久しぶりにかける彼への電話 『番号をお確かめのうえ…』 無惨な機械音が流れる このとき気付いた ぁ…あたしは彼に裏切られたんだって… 携帯が変わったのも知らない彼女なんているわけない あんなに好きだったのに… 自然消滅なんてあんまりだょね あたしは意を決して彼の自宅に電話をした 『はぃ』 「ぁ…志保ですが、文弥君いますか?」 『ぁ、志保ちゃん?ちょっとまってね』 20秒くらいの保留音 『…はぃ?』 いつもだったら嬉しいはずの声… 今のあたしには憎くてたまらなかった 「久しぶりだね?元気?」 『うん…』 「文弥君…あたしに言うことあるよね?」 『…何が?』 「いつから彼女いないの?気になる子できたんだょね?携帯も変えてるし…」 『…学校で…体育祭の練習するようになってから、気になる子ができた』 「…志保のこと好き?」 『…』 「わかった…ぢゃぁ幸せになってね」 電話切ったあとずっと涙がとまらなかった
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