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憂斗が
『男装の麗人』なら
惠は『女装(といっても男性が女装しているわけではないが)の麗人』といったところである。
身長は160cmくらいで女性としては大きすぎず、小さすぎずといった感じであろう。
切れ長だがくっきりとした二重で瞳の大きい目が印象的で
きりりと整った顔立ちだがどこか色気がある。
憂斗とは対照的に腰まである長い黒髪をしており
違った意味で『ヴィジュアル系』だった。
2人が一緒にいると絵になったし
身長差のせいからかカップルのようである。
尤も憂斗は中性的だとは言っても完璧に男性に見えるわけではなく
純粋な男女のカップルというより
耽美な百合小説といった感じだろうか。
当然の如く憂斗が男役で惠が女役である。
だが実際のところ
この二人が『そういう関係』になったこともなく
恋愛感情を抱いたこともなかった。
確かに
二人はかなり仲が良かったし
冗談で
「どっちかが男だったら絶対付き合ってるのにねぇ」
などと笑いあっていた。
何故「憂斗が男だったら」ではなく「どっちかが男だったら」であったかというと、惠は見た目こそ女性的ではあるもののさっぱりした性格をしており
時々憂斗と下らないことや下ネタを言って笑いあっている姿は
憂斗に負けず劣らず男らしいというか時折オヤジ臭ささえ感じられる時があった。
とにかく見た目と中身のギャップが激しい二人ではあった。
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