物語は出会いで始まる訳で

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「甲賀陸……じゃない、リク・コウガ。趣味は特になし……」 後ろの席の緑の男の子はリクと言うらしい。 失礼ながら影が薄い…その上無口のようだ。 けれど私はそんな彼に興味を持ち、話し掛けてみた。 「リク君って、もしかしてジャポネ育ち?」 「……そう、だけど」 リク君は驚いたようにこちらを向いた。 目が「どうして?」と語っている。 「リク君、名前がジャポネっぽかったから。ちょっと調べてみたことがあってね」 「……ふうん」 うーん、反応も薄い。 .
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