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「――さて、俺様は疲れた。こんな時はさっさと寝るに限るな。起こしてくれるなよ」
上着を脱ぎ捨てごろりと勝手に私のベッドに転がり、呟くように言った。
私は未だ部屋の入り口に立ち尽くしたまま。
「……は?」
彼は何を言っているのだろうか。
さっさと寝る?
ここはたしか私の部屋の筈だ。
「ちょっ……何言ってるんですか!」
「ン?あぁ……そうか」
理解してくれた。――筈もなく。
シドはけ怠そうにたしたしと自分が寝転がる隣に開いたスペースを叩いた。
「ここで寝ればいい」?――いやいや、そう言う事じゃなくて!
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