物語は出会いで始まる訳で

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* 「――さて、先ずはおめでとうってところか」 頭を抱えた私は無理矢理シドさんに軽々担いで連れていかれ、気が付くとホームルームが始まっていた。 隣はシドさん。逆隣は窓。 前には可憐な赤い女の子。後ろには影の薄い緑の男の子。 そして教壇には、どこからどうみてもちんぴらにしか見えない、煙草を吸い緋色のサングラスをかけた男の人が立っていた。 「ふーん、どうやら特殊な奴が集まっちまった様だな」 ……教師……なのだろうか。 教壇に立っているのだからそうなのだろうけど……。 そんな先生とおぼしき男性は、私に視線を向けていた。 ――え、私ってそんなに特殊? .
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