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カナリヤに出会ってからというもの、俺達の元には以前よりも多くの以来が届くようになった。
あの人懐っこい笑顔とは裏腹に、カナリヤという男は『仕事の出来る男』だったからだ。
この業界ではなかなかに名を馳せていた俺と、カナリヤがコンビを組んだ―――という事で、上からもかなり期待されているらしい。
実際、性格や仕事のスタイルも全然違った俺達は何故か、任務をこなす上での相性はバツグンに良かった。
どんな任務の際も、自然とカナリヤが今、何をしようとしているのかなんて分かっていたし、カナリヤの方もそうだった。
―――まるで前から知ってた、みたいに。
ヤツとは任務の時以外会わない。
勿論、ヤツが日頃何をしていて、何処に住んでいるか、なんて事も知らない。
―――だけど、何時からだろう?
カナリヤと共に過ごす時間に、俺は妙に安堵するようになっていた。
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