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HR(ホームルーム)の始まりに合わせて白石先生が入ってきた。そして後ろには…。
アヤナはその転校生を見て顔を支えていた腕を離した。
見るからに女性が見とれることが分かるような美男子が壇上にはいた。
「観月ハヤテ君だ、突然の転校生だが皆よろしく頼むな。じゃあハヤテ君、自己紹介を。」
ハヤテはクラスを見渡して一呼吸おいた。
「観月ハヤテです、親の都合で突然桜岡に来ました。この辺りは初めて来るので不慣れな事もあるけど、みんなよろしく」
観月はそう言って頭を軽く下げた。
「じゃああそこの席に着きなさい。」
ハヤテは窓際の一番端に座った。アヤナはその隣で鞄を置くハヤテを見続けていた。視線に気づいたのか、ハヤテはアヤナの方を見た。
「よろしく、名前はなんて?」
『ふ、藤咲アヤナ』
微笑んでいるハヤテにアヤナは赤くなりながら名前を言った。
こうしてアヤナの学園生活は始まった。
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