占い師

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「お前しかいねぇーんだから認めろよ!プリン!絶対お前が食べた!!!」 「はぁ~?だから何度もいってんでしょ!私はプリンなんか食べてないの!だいいち私プリン嫌いだから!卵アレルギーなんで!」 「なーにバレバレのハッタリかましてんだよ!お前オムレツ美味しそうにバクバク喰ってんだろ!あんなん“卵”!だけだろうが!」 なんて事を言い争って男と女が階段から降りてきた。 その2人は入店してきた男を見つけ、 「………。」 しばらく互いに見つめ合い、 慌ただしく動き出した。 女の方は一枚の紙とボールペンを渡し、 「そこらへんで記入しといて!」 と言うとまた慌ただしくどこかへ行った。 男が渡された紙の回答欄に記入しようとしたら、ボールペンのインクが切れているようだ。 「すいませーん、インク切れてます!」 すると奥から、 「気合いでどうにか!」 という声がした。 どうにか!じゃねぇよ! と心でツッコみながらも男は渋々自分のバッグからボールペンを出し、回答を書いた。
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