占い師

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男は女に連れられ、黒いカーテンをくぐり、奥まで進んだ。 すると黒いポンチョのようなのを着たさっきの男がいて、 「それではそちらの椅子にお座り下さい。」 「…はい。」 そして、男が椅子に座ると、 「それでは占いの方始めさせていただきますね~」 そう言って黒ポンチョ男はさっき書いた紙を見ながら、 「え~佐々木 悠斗さんねぇよろしくお願いしますと。今回占わさせていただきます。私は聖流カルピといいます。」 聖流カルピはそう言って手を差し出した。 「あぁ、よろしくお願いします。」 佐々木も手を差し出し、握手した。 「さて、今回はどのような事を占いましょう?」 聖流カルピは紙を見ながらそう言った。 「あぁ、実は…」 「転職を考えられているんでしょ?分かりますよ~迷いますもんね~」 「…いえ、会社をリストラに遭いまして…」 しばらく沈黙が流れた。 「どっちか迷ったんですよ、転職とリストラね~さて、気を取り直して…そして、リストラされて、これから先の人生を占いますか?それとも新しい就職先?」 「いや…これから、どうしたらいいのか占って欲しいのです。」 佐々木が悲しげな顔でそう言った。 そして、聖流カルピは… 「う~ん………無理。」 きっぱりと断った。
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