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『…もしもし………』
「!」
電話に出たのは女の人の声……………
それにこの声は………………
「……大翔のお母さんですよね………?」
私が聞いても黙ったまま…………
私の不安が余計に募る。
「……大翔は……?……大翔は何処に居るんですか……!?」
私の質問に声を震わせながら答えた。
『……大翔ね……事故に……あって………今…手術…中なんだ………』
「……え?……ハハッ…大翔が事故なんて………何かの嘘ですよね………?」
『………………』
おばさんの沈黙でそのことが嘘じゃないとわかった。
「……何処の病院ですか……?!…大翔は何処の病院にはこばれたんですか………?!」
『………………………○×病院……………』
おばさんは小さな声ではっきりと言った。
――――……
―――――………
電話を切っても実感が湧かない。
だって……………
あんなに元気に帰って行ったんだよ…………?
じゃあなって手を振って走って行ったんだよ……………?
信じられない。
信じたくない。
涙なんて出なかった。……………
どれくらいしてだろう…………
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