急な事故

3/4
前へ
/12ページ
次へ
『…もしもし………』 「!」 電話に出たのは女の人の声…………… それにこの声は……………… 「……大翔のお母さんですよね………?」 私が聞いても黙ったまま………… 私の不安が余計に募る。 「……大翔は……?……大翔は何処に居るんですか……!?」 私の質問に声を震わせながら答えた。 『……大翔ね……事故に……あって………今…手術…中なんだ………』 「……え?……ハハッ…大翔が事故なんて………何かの嘘ですよね………?」 『………………』 おばさんの沈黙でそのことが嘘じゃないとわかった。 「……何処の病院ですか……?!…大翔は何処の病院にはこばれたんですか………?!」 『………………………○×病院……………』 おばさんは小さな声ではっきりと言った。 ――――…… ―――――……… 電話を切っても実感が湧かない。 だって…………… あんなに元気に帰って行ったんだよ…………? じゃあなって手を振って走って行ったんだよ……………? 信じられない。 信じたくない。 涙なんて出なかった。…………… どれくらいしてだろう…………
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加