ただキミを愛してる

夏野桃

｢おやおやぁ？さすがの海(かい)くんも今回はダメかなぁ～？｣

｢達樹(たつき)…｣

イスに座って何をするでもなくボーっとしていると中学からの親友、達樹が話しかけてきた。

｢まぁ仕方ねぇって。夏野ならさ｣

｢まだわかんねーだろ。入学したばっかだしよ｣

｢おーおー強気だねぇ…。まーお前がやるってなら俺は止めるけど？｣

｢止めんのかよっ！｣

｢はは、冗談冗談｣

｢ったくよー…｣