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自家用車があるので、普段なかなかバスを使わない。
矢沢 修治はその日も、自分の運転する車で出勤していた。
20歳で早くも免許を取得し、取得した日から今日まで三年間、事故を起こしていない。違反をしても大丈夫と、油断をした事は無かった。
見慣れた交差点に着く。ここを右折した先には、矢沢の職場である、古城屋と言う小さな焼肉屋がある。
右折をしようとハンドルを握り、アクセルを踏む。すると、フロントガラスの上方から、鳥の羽が舞い降りてきた。
矢沢「綺麗だな…
ドンッ!
(…しまった!)
慌てて視線を戻すと、前方には近づいてくる電柱が見えた。
「うわっ!
ガシャン!
矢沢は慌てて車を降りた。すると、自分の中古車、レガシィのエンジンから煙が上がっている。
矢沢「まずい……
(とりあえず、冷静に考えよう。事故ったから警察呼ぶか…)
すると、周りで声が聞こえてくる。
――あの娘は大丈夫なのか?――
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