【塊（カタマリ）】

僕は、そのまましばらく自転車を走らせたが、どうしても、ソレが気になりだして、もと来た道を逆戻りし、その　『赤い何か』を確かめてみることにした。

『赤い何か』　があった場所は、すぐに探し出すことが出来た。

僕は自転車から降りると、落ち葉の間から少しだけ見え隠れしている赤い物体の全貌を探るべく、恐る恐る、左足の靴先で枯葉を　ちょんちょん　と触ってどけてみた。