第二章『夢と逢瀬と』

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自分自身が楽しくもなんともないのだから。 野球選手が白球に全てを賭けられるのは何故か? 陸上選手が走り続けているのは何故か? その先にある栄光を、自身の限界を越える楽しみを知っているからであり、味わいたいからだろう。 なら、それを容易く越えられるとしたらどうだろう。 つまらない、大体が空気を読んでないだろう? 周りが100m走を0.1秒レベルで否、0.01秒単位で競い合って切磋琢磨している中、5~6秒で駆け抜けてどうする? もはや常人とは、身体の作りからして違う以上同じ舞台にはたてないのだった。
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