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「最近忙しくてゆっくりできなかったじゃん。それにお前がすごい疲れてる顔してたからさ...それに
「ねえ新弥」
俺は口端を上げ愛しい名前を呼んだ。
新弥は不思議そうに「ん?」と言う。
「...もし、世界が明日終わるとしたらどうする?」
「...は?」
分かりやすくキョトンとする新弥を気にせず答えをせがむように足をバタつかせた。
「...そうだな、お前とこうして一緒にいるよ。」
うん。案外普通...
「でも、明日は来るんだ。」
「...え」
「俺にとっての世界の終わりは、お前がいなくなる時だ。」
そう言うと、存在を確かめるように強く、きつく抱きしめられた。
「でも、そんなの考えたくねえ。」
「...うん。」
明日世界が終わるとしたら、どうする?
明日も地球は回ってる。
ただそこは、終わった世界。
でも大丈夫、逝く時は、一緒にね。
fin.
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