凸凹BROTHER's

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「よみたぬ~」 「やめろっ!;」 今日も平和です。 いつものあったかいのというやつです。 俺とこいつは10歳離れた兄弟。 このあほで口の締まりの悪い兄瑠樺と、 俺、弟の黄泉は、 親がいません。 だから小さいころからずっと兄と暮らしているわけで… でも、今は違う。 とある寮制の男子高校に通いだしたことがきっかけ。 入学式やHRを終え、部屋割をわくわくしながら今、鍵に書いてある番号の部屋の前です。 ふと横を見ると、 「にーや!」 「んお?黄泉、隣なのか」 「うん!宜しくww」 彼は馬場新弥。 中学の頃に仲良くなった奴だ。 ちょっと怖い印象だったけどね。 でも、部屋は二人ずつと言ってたのに誰もいない。 …新弥のとこも。 「…黄泉」 「ん?」 「だからって何で俺の部屋にあがってんだてめえ」 「いいじゃん♪俺ら友達でしょ?」 「う…」 彼はこの言葉にめっぽう弱い。 その間ドアが開いていたらしかった。 「こんにちはー。鬼太郎くん、お礼しにきちゃいましたー」 先輩だ。 そうださっきの。 ああ、さっきっていうのは… 『君新入生?』 『え、は、はい…』 『可愛いねぇ』 『えっ…やっ…ちょ、離して下さい;』 『いいじゃんちょっとくらい遊ぼうよ』 『やだっ…』 そう。 俺絡まれてたわけ。 想像つくだろうけどそこに現れた。 彼が。 『おい。なにしてんだ』 『あ?お前も新入生か?』 『俺の連れだ。触んな』 そう言って先輩の腹を思い切り蹴りましたとも。 そして俺の手を引き(引きずられました)逃げたというわけ。 「人数集めてきやがって、卑怯な奴らだな。黄泉、隠れてろ」 「でも…」 「いいから」 言われた通り、ベッドに潜りました。 会話と音しか分からない。
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