1.事件です

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その日、部活の朝練で早朝から登校していた女生徒が、 用具入れの掃除中、体育館のゴミ箱の蓋を開けた… 「ひっっ!いやあ~っっっ!」 女生徒は慌てながら職員室に向かう。 先生も誰もいなかったが、庭に用務員のおじさんがいるのが目についた。 女生徒は職員室の窓から、 「おじさ~ん!!」 と大声で叫んだ。 おじさんは驚きつつ、女生徒の姿に気付いて笑顔で近付く。 「朝早くからご苦労様だね~」 おじさんの、のんびりした口調にイラつきながらも、少し落ち着きを取り戻せた。 「あのね、大変なの!体育館のゴミ箱に猫の死骸が捨てられてるの!」 一気にそう言ってしまうと、使命を果たした気になり安堵した。 「なんだって!」 今度はおじさんが慌てる。
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