1.事件です

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朝、登校すると、なんたが教室内がざわついていた。 そういや廊下や他の教室内もざわついている感じだ。 文章は登校してるが図書室にいるらしい。 「おはよう。何かあったの?」 とりあえず隣席の奴に聞いてみる。 「体育館のゴミ箱に猫の死骸が捨ててあったんだって」 「えっ?」 エグイ話しではあるが、それにしては騒ぎ過ぎである。 「でさ、角田が職員室に連れて行かれた」 「また?」 角田は前によくつるんでいた仲間の一人で、 何かあるとすぐ疑われてしまう、言わば、不良のレッテルを貼られてる奴だ。 ビーバップに憧れてるとかで、 今時、リーゼントに短ラン、ボンタンスタイルを貫いている。 ウチの制服、ブレザーだけどね。 一本気で裏表がなく、仲間内では一番気が合う奴だと思っていた。 ただ、ケンカっ早い。 早いだけでなく強い。 普段は面倒見がよくて親切だけど、キレるとすぐ手足が出る。 強いから、やられた方は大体軽くは済まない怪我をする。 そして、キレた後に反省してあやまりまくる。 大怪我させないと自分が何をしているのか気付けないらしい… そんな角田は職員室の常連だ。 犯人がわからない問題事が起きると、 「角田!お前か?」 と、職員室に連れて行かれる。 「オレじゃねーよ」 と始めは否定する。 が、 「本当か?じゃあ誰がやったんだ?」 しつこく言われると、 「もういいよ。オレがやった事にしろよ!オレがやったんだよ!」 と変にキレて、やってもいない罪を被る。 今回もそのパターンにならなきゃいいんだけど…
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