SIDE1:ハリボテ少年記

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「…フンッ… やっと理解したか。 すまんな、栄功。頭の回転が遅い息子で…」 親父とユウキの父親は 仲が良いようで… 「ハハハッ 君にそっくりじゃないか」 「なにぃ!? お前は相変わらず口が減らない奴だな!」 「君こそ、相変わらず手が早いヤツだね」 出会って数分で互いに拳を交わし合っている; (つうか…ユウキの父親…ニコニコ笑いながらも隙無く親父の拳を躱してやがる…!タダ者じゃないな) 今夜の主役?であるはずの俺達のことはお構いなしで、だんだんと激しくなる親父達の攻防─── まるで、久々の再会の喜びをぶつけ合っている様で…俺には止められない…。 唯一気になるのは─── (親父よ… ユウキの父親のスーツ… 高そうだから汚すなよ…) それだけを祈りながら、激しい攻防をユウキと二人で呆然と見ていた所へ… 「何やってるの!?あなた達! 子ども達をほったらかしにして!それでも大人なの!? 早く部屋へ上がって、座ってお話して下さい!!」 「……おぅ……;」 「……はい……;」 ユウキの父親をも黙らせる最強のストッパー…お袋の登場で、ようやく戦いに終止符が打たれた。
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