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「…フンッ…
やっと理解したか。
すまんな、栄功。頭の回転が遅い息子で…」
親父とユウキの父親は
仲が良いようで…
「ハハハッ
君にそっくりじゃないか」
「なにぃ!?
お前は相変わらず口が減らない奴だな!」
「君こそ、相変わらず手が早いヤツだね」
出会って数分で互いに拳を交わし合っている;
(つうか…ユウキの父親…ニコニコ笑いながらも隙無く親父の拳を躱してやがる…!タダ者じゃないな)
今夜の主役?であるはずの俺達のことはお構いなしで、だんだんと激しくなる親父達の攻防───
まるで、久々の再会の喜びをぶつけ合っている様で…俺には止められない…。
唯一気になるのは───
(親父よ…
ユウキの父親のスーツ…
高そうだから汚すなよ…)
それだけを祈りながら、激しい攻防をユウキと二人で呆然と見ていた所へ…
「何やってるの!?あなた達!
子ども達をほったらかしにして!それでも大人なの!?
早く部屋へ上がって、座ってお話して下さい!!」
「……おぅ……;」
「……はい……;」
ユウキの父親をも黙らせる最強のストッパー…お袋の登場で、ようやく戦いに終止符が打たれた。
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