492人が本棚に入れています
本棚に追加
「私だって…親同士が勝手に決めた婚約なんて納得いかなかった。だから…この道場に通うことにしたの。
道場の雰囲気を感じるためと…
“兵藤恭一朗”ってどんなヒトなのかを知るために…。」
なるほど…。
そりゃそうだよな…いきなり親に将来決められて簡単に頷くヤツなんていないだろうし…。
ましてや、普通の女の子がいきなり道場のムサい奴と結婚しろ!なんて言われて素直に『はい』なんて言うわけがない。
ん……?
待てよ……?
「祐希は…実際にうちに来て…婚約に納得したのか…?」
柔らかい笑みを浮かべてコクリと頷く祐希。
いやいやっ
それには俺が納得いかない;
「親父はあんな風に頑固だし…
しかも俺…今だに血とか苦手で肝っ玉小さくて…
全然頼りないって判っただろ?それなのに何で…?」
自分で思っても虚しいが…俺が女なら、こんな見かけ倒しで弱々しい男のところに嫁になんて行かない…!!
.
最初のコメントを投稿しよう!