SIDE1:ハリボテ少年記

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祐希の考えが理解できず、答えを催促するようにジッと見ていると… 「そっそんなに見ないでっ///」 ──バキッ!!── 「ぐっ…!;」 俺の顔に見事な突きをくらわせ… 恥ずかしそうに顔を赤らめて後ろを向いた。 さすが…一緒に修行してただけあって…良い突きをしている; 「確かにチロは見た目は怖くて最初は近寄りがたかったけど… 実際はすごく優しくて、頼りなさそうだけど、いざって時はしっかりしてて… 私…そんなチロと… 一緒に道場を繁栄させていきたいって思ったの」 ──ドキッ…!!── 振り向いた祐希のその真っ赤な顔と、真っ直ぐで力強い眼差しは…俺の心に深く突き刺さった…。 始めは、親の言いなりのまま婚約なんてしてたまるか!って思ってたけど… 相手は祐希で… しかも、 こんなにも真剣に俺や道場のことを想ってくれていて… もう… 抵抗する意味なんて皆無だ…。 「…祐希… こんな頼りなくて…弱々しい俺だけど…俺の嫁になってくれるか……?」 「…はい。喜んで……」 おそるおそる抱き締めると… 優しく抱き締め返してくれた…。 こんな俺だけど… こんな俺を選んでくれた お前を一生護ってやるからな…。
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