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祐希の考えが理解できず、答えを催促するようにジッと見ていると…
「そっそんなに見ないでっ///」
──バキッ!!──
「ぐっ…!;」
俺の顔に見事な突きをくらわせ…
恥ずかしそうに顔を赤らめて後ろを向いた。
さすが…一緒に修行してただけあって…良い突きをしている;
「確かにチロは見た目は怖くて最初は近寄りがたかったけど…
実際はすごく優しくて、頼りなさそうだけど、いざって時はしっかりしてて…
私…そんなチロと…
一緒に道場を繁栄させていきたいって思ったの」
──ドキッ…!!──
振り向いた祐希のその真っ赤な顔と、真っ直ぐで力強い眼差しは…俺の心に深く突き刺さった…。
始めは、親の言いなりのまま婚約なんてしてたまるか!って思ってたけど…
相手は祐希で…
しかも、
こんなにも真剣に俺や道場のことを想ってくれていて…
もう…
抵抗する意味なんて皆無だ…。
「…祐希…
こんな頼りなくて…弱々しい俺だけど…俺の嫁になってくれるか……?」
「…はい。喜んで……」
おそるおそる抱き締めると…
優しく抱き締め返してくれた…。
こんな俺だけど…
こんな俺を選んでくれた
お前を一生護ってやるからな…。
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