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その少女の隣に立っている端正な顔立ちの男が、俺に話し掛けてきた。
「やぁ、初めまして。
写真と話には聞いていたけど…本当に立派な風格だね。君なら道場をより発展させていけるよ。」
悪意の感じられない言葉に、逆に警戒してしまった。(ナニモノだ…?この男…)
そんな俺の心を読んだかのように
男は名乗った。
「あ…申し遅れました…。
僕はこの子の父親で、神林栄功と言います。今後ともよろしくね。」
「はぁ…
よろしくお願いします…」
ぎこちなく頭を下げると、それを見ていた少女がクスクスと笑いだした。
仕草からして、どう見ても箱入りのお嬢様って感じだ。
「後れ馳せながら…私も自己紹介させて頂きます。
私は…
貴方の婚約者の…神林祐希です。
よろしくお願いします。」
「………ん………?」
カミバヤシ ユウキ……???
どっかで聞いたことある響きだ…
ユウキ…
ユウキ…
祐希…
「あ゛~~~~!!!」
思い出した!!!;
あのユウキと同姓同名なんだ!!
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