~擬似恋愛~

2/3
前へ
/13ページ
次へ
二人で過ごす日々はとても楽しく充実していた。 毎日舞い上がっている俺は あゆがふと見せるサインにすら気づかずに浮かれていた。 付き合いが2ヶ月を過ぎた頃あゆは家に帰るのが遅くなり 出かけている時は連絡も取れなくなってきた。 あ『遅くなってごめんね? 友達がなかなか帰してくれなくて…。』 (もしかして陸と逢ってるんじゃ…) 嫌な予感が脳裏を横切る。 俺『友達といても遅くなるのメール位してくれなきゃ心配するじゃん。』 あ『でも心配するって事は好きな証拠じゃん♪ でしょ!?り…』 途中で言葉を詰まらせる。 あ『噛んじゃった(笑) ねっ敦♪』 今陸って言おうとしたんじゃないか? 不安はさらに膨らむ。 俺『今もしかして陸って言おうとした?(笑)』 気にしすぎだ。 不安を消す為笑いながら探る。 一瞬沈黙が流れたがすぐにあゆが口を開いた。 あ『考え過ぎだって♪』 あゆの気持ちは俺から離れていた。 いや元々側には居なかったのかな? 気づいていたのに 好きだから気づかないフリをしていたのかもしれない。 俺は何も言えなかった。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

146人が本棚に入れています
本棚に追加