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藍田は、ある場所に向かって
走っていた。
「はぁっ…」
そして……─。
ガチャッ!!!
着いたのは屋上…
そして、そこに響毅がいた。
「─…冬弥か……?」
「あぁ。」
"冬弥(とうや)"とは藍田のこと。
響毅は柵に肘を乗せたまま
後ろを向かずに、そう言った。
「やっぱここにいたか…。」
「悪ィかよ…──。」
「別に。」
藍田は響毅の横に並んだ。
「…親父さんに何言われた?」
「……──跡を継げだと。」
「ヤクザの?!?!」
藍田は驚いて声を張り上げた。
「っせぇよ。」
響毅は、それをうるさがった。
「悪ィ悪ィ;…で?継ぐのか?」
藍田は息を整えてから
話し出した。
「継ぐかよ、あんなの。」
「そっか…。」
2人の間に少しの沈黙が流れた。
その沈黙を先に破ったのは
響毅だった。
「…俺…─
ここから連れ出されるかも。」
「え…──?」
藍田は固まった。
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