夢破れ…

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俺の名は氷室貴彦。 俺は自分の名をあまり好きではなかった。 友人から「貴彦」なんて呼ばれたことは一度もなかった。 三文字の名前に憧れていた。 まぁ、そんな話はいいとして、俺は高校の頃から、漠然と、サラリーマンにだけはなりたくないと思っていた。    そんな中、高校2年の時に、同じクラスの野村という男が、誰でも知っているような週間少年誌の連載を決め、高校を辞めて言った。  野村は16才という若さで漫画家になったのである。   これには、皆ビックリした。誰も野村が漫画を描いていた事を知らなかったのである。   「確かに、あいつは絵がうまかった」   俺はそう思った。
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