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【すげぇ…なんだこの感じ…ギャンブルなんて一番嫌いなはずなのに…】
真の心の中で、自分との葛藤が蠢く
【身体が…熱い…】
徹から受け継いだ血のせいか、もしくは生まれついての性なのか、どちらにせよ自分の忌み嫌っているモノに対して身体が否応無しに反応してしまっている事は事実であった
『黒澤君、こっちに来てくれ。』
檜山の呼びかけにハッと我を取り戻し、慌てて駆け付ける
『当分はここでボーイの仕事をしてもらう。ゆくゆくはディーラーの仕事の覚えてもらうがあれは色々と覚えないといけないからな。まあ頑張ってくれ。それでだ、いつから働けるのかな?』
金の事だけ考えたら今すぐにでも働きたいのが真の心境であろう
だが、やはり土壇場でギャンブルというものに携わる事を拒んでいる自分もいることに気が付いてしまった
しかし、血が、身体が、本能が真をギャンブルの世界へと踏み込ませた
『来週から働かせてください。よろしくお願いします。』
こうして真は終焉のない、過酷な道へと足を踏み入れていった
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