死にたい。

4/9
前へ
/17ページ
次へ
では、支える側-支援者は、どうすればいいのでしょうか。 まず、絶対にやってはいけないことを挙げます。 頑張れ、という。 気持ちの問題、という。 怠け、サボりと判断する。 無理に外へ連れ出したりする。 他にも数え切れませんが、このくらいにしておきましょう。 何故、「頑張れ」がタブーなのか。それは、いわゆる「健常者」にとっての「生きる」という行為の重みが、心に傷を持つ人間にとっての重みと遥かな差があるからです。「死にたい」と思いながら生きる人にとっては、一日一日が、背中に何百キロもの重荷を背負って歩くのと変わらないのです。命の重みに押し潰されそうになりながら生きているのです。つまり、彼等にとっては、「生きる」こと自体が最大限の頑張りなのです。生きることに全力を尽くしているのです。それなのに、これ以上何を頑張れと言うのでしょうか。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加