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「……………とにかくもう昨日のような事しないでくださいよ!」
そう言って語さんの目つきは先程までの柔らかい目に戻っていった
ふぅん、先ほどの言葉からすると語さんは雫さんの事が好きなんだ。
…………………別に驚くような事じゃない、むしろ同性愛というキーワードから、今朝の弟の姿が思い出させる。
思い出してそれから
「うああああああああああああああああああああああああああっっ」
「ど、どうしたんですか!先輩」
「ん、なんでもないよ、弟は常人です。可愛い可愛い、抱きしめたいくらいだよ」
過ぎ去ってしまい二度と訪れる事のない過去が頭の中で走馬燈のように、そして輪廻していく。すでに僕の正気は消え去っている
「それじゃ、また、ね。雫さん、にも、よろ、しくね」
「……………………………………」
狂気が満ちるこの空間。支配するのはただの沈黙による空虚だけであった。
壊れた僕にはもう何も分からない。
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