0:序章-03

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「なんですか!頭も下げたのにまるで私道化じゃないですか!」  完全に激昂している。いくら相手の無知から起こった勘違いでも責任は僕にあるのだろう。流石に無視しすぎた。それに相手の責任にしたって激昂は収まらない、みんな不幸になって終わるなんてことはしたくない。だから僕は人生相談なんてものを行っているのだ。 「分かった、分かったから落ち着いて」 「ふぅー!ふぅー!このままじゃ!帰りません!」  どうしよう……相談に来る人もいないだろうし、どうしたら…… ここでいいこと思いついた 「そうだ、まず初めに僕の悩みを聞いてくれないか」 「せんぱいの…なやみ?」  よし、食らいついた 「そうだ、これでも僕だって悩みくらいあるさ。それがスタート。それでいいね」  うんうんと何度も頭を下げる語さん。 これで話は纏まった。 もちろん僕の悩みは「アレ」だ。  今朝起きたこと、思ったこと、弟がなぜあんなことを…などと僕は五分に渉って語さんに洗いざらい話した。
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