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やがて時代は大きく変わり、我が殿が戦死したかの関ヶ原の戦いで、天下は徳川と定めたのである。
世は、泰平の世へとなったのです。
旅先で斑目源五郎と出会った事で、おれの生涯は変わった。
『戦いのない今、侍などこの世に不要である。』
あの薄暗いじじいが堕落したおれにかけてきた最初の一言でした。
今となっては何故、あの日なんのためらいもなく奴の口車に乗せられたのであろうと、おれはたまに思う。
運命、ですかね。 (笑)
ああ見えてこのじじい、あっちこっちで危ない橋を渡っています。
夜盗から人殺しまで、金になるんだったら何でもやります。
奴に持ち込まれた初仕事でおれは人を斬り…
その後も人を斬り…
おれは侍を捨て罪人となりました。
己の手を血に染めて…
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