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「なぁ、こんなところにいても何にもならねぇし、うちに来るか?」
私たちは正人の提案に乗ることにした。
彼の家は音楽教室をやっているので、防音室がいくつかある。
丁度私もクルミも楽器を持っている。
私たちは直接彼の家へ向かった。
「兄貴。部屋、一つ借りるぞ」
「いいぞ。でも、女の子二人は送ってやれよ」
「分かってるって!」
『お邪魔しまーす!』
部屋に入り、楽器を取り出してから私たちは何を演奏するかの話になった。
「ユンナのバイオリン、聞きたい」
「じゃあ、正人、伴奏やってよ」
「俺の気分で合わせてもいいか」
「オッケー。何するの?」
答えを言わず、正人は伴奏を始めた。
私はすぐに何の曲か分かり、メロディーを弾き始めた。
「あぁ、《チャルダッシュ》ね」
クルミの言う通り、けれど、通常より速いチャルダッシュだ。
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