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リカへの報告は明日にしようかな。今日は土田さんといるだろうし。
途中、コンビニでワンカップを2つ購入。家で飲むんだ。
そしていつもの公園。
ほら。やっぱりネコがいる。
ヤツは私に気付くと、『待ってたよ』と一声鳴いた。いつものベンチに腰掛けて。
「おみやだよ」
私は鶏肉を串から取って、ネコの足元に置く。
失礼するよと、ネコの隣に座る。そしてワンカップを開けて、体育座りの体勢になる。
「人の心って難しいね」
一口飲む。
ネコが『そうかい?』と鳴く。
「人の心が見えればいいのにな。そう思わない?」
『思わないかな』と鳴いた。
お前の目には、私の心はどう映るのかな。見えるから、見たいと思わないんだろ?
『それは自分で気付かなきゃならない部分だよ』
ネコの目が語る。
今日はずいぶんと、饒舌じゃないかい?ネコさん。
焼き鳥をもう一本、ほぐしてネコの前に置いてやる。
『悪いね』
とおいしそうに食べる。
この公園は、私の癒しの場所。ネコと二人?の時間は。
だけど、セイジがこの公園に入って来て、ここが『思い出の場所』になりつつあるのを感じる。
「会いたい人に会えない夜は、どう過ごしたらいいんだろうね」
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