出会い

4/6
前へ
/233ページ
次へ
ウルサイ室内にも関わらず、時々聞こえる女の甲高い声。 『えぇ~!?すごぉ~い!』 『ホントにぃ?やぁだぁ~』 まぁ、この声を発してるのは、一番君にくっついてる女なんだけど。 たしかこの娘ら、24~25歳だっけ? 私が年長なんだよね。 男から見たら、私が女の中で『ハズレちゃん』かもね。 そう言えば、このハズレ君…… 何歳なんだろ? 「ねぇ、何歳だっけ?」 こんな失礼な質問にも、ハズレ君はニコニコ答える。 「俺ね、29だよ。んで左から25、28、30、29なんだ」 あら、このハズレ君、結構親切? 「みんなバラバラなんだ」 「あ~、仕事仲間だからねぇ」 「そうなんだ」 そうなんだ…。今日の一番君は29歳。私の2つ上なんだ。 「携帯、鳴ってるみたいだよ」 ハズレ君から指摘され、ピカピカ光る携帯を手に外に出た。 はい、アラーム君お疲れ。 2~3分して部屋に戻って、まっすぐリカの下に。 「ごめんね。ちょっと帰らなきゃならないから、退散する」 少し大きめの声で言う。
/233ページ

最初のコメントを投稿しよう!

601人が本棚に入れています
本棚に追加