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ウルサイ室内にも関わらず、時々聞こえる女の甲高い声。
『えぇ~!?すごぉ~い!』
『ホントにぃ?やぁだぁ~』
まぁ、この声を発してるのは、一番君にくっついてる女なんだけど。
たしかこの娘ら、24~25歳だっけ?
私が年長なんだよね。
男から見たら、私が女の中で『ハズレちゃん』かもね。
そう言えば、このハズレ君……
何歳なんだろ?
「ねぇ、何歳だっけ?」
こんな失礼な質問にも、ハズレ君はニコニコ答える。
「俺ね、29だよ。んで左から25、28、30、29なんだ」
あら、このハズレ君、結構親切?
「みんなバラバラなんだ」
「あ~、仕事仲間だからねぇ」
「そうなんだ」
そうなんだ…。今日の一番君は29歳。私の2つ上なんだ。
「携帯、鳴ってるみたいだよ」
ハズレ君から指摘され、ピカピカ光る携帯を手に外に出た。
はい、アラーム君お疲れ。
2~3分して部屋に戻って、まっすぐリカの下に。
「ごめんね。ちょっと帰らなきゃならないから、退散する」
少し大きめの声で言う。
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