優しさ

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い『振られちゃったの!? ウケる(笑) じゃなかった可哀想…(笑)』 私の言葉に怒る様子もなく 彼は私を見上げて苦笑していた。 い『私いちご♪ あなたの名前は!?』 龍『龍…。』 いまいち会話が続かない。 イライラしてきた私は 無理矢理龍の腕を掴んで歩き出した。 い『自己紹介もすんだ事だしご飯食べ行こう♪ 振られたんなら憂さ晴らし付き合ってあげるから♪』 嫌がる素振りもなく龍は私に付いてくる。 (こいつマジ貢ぐ君にできそうなんですけど(笑)) カリスマニートの私は龍の持ち金次第では落としてやろうと企んだ。 ファミレスに行き 食事を済ませ支払いをする際に店員が 『お支払いは別ですか?』 って聞いてきたので一応私は『別で』と答えた。 龍『いや一緒でいいです。』 (キタキタ―!!!) 大抵の男は女が『別で』と言うと見栄を張り出してくれる。 まずはここで落とすかどうかを見定めるのだ。 い『え? いいの-??? ありがとう♪』 顔のニヤけがバレないようにわざとらしいお礼を言った。 龍は財布を取り出した。 パンパンに膨らんだ財布。 その札束の中から一万円を差し出し会計を済ませる。 (金ヅル決定♪) 彼の財布を見た瞬間 私は心の中で叫び有頂天になった。 後悔するとも知らず 軽い気持ちで金ヅルにした。
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