3人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
あの時・・
強引にでも彼女を連れて
実家に行けば良かった・・・
胸に詰まる想い、痛み・・後悔の波が押し寄せる
苦しくて呼吸も上手く出来ない
頭には…彼女との思い出が廻る
思わず
頭を抱えてテーブルに伏せた
花屋の店先で…仕事帰りの俺を迎えてくれた彼女
コスモスの花のように、優しくはかなげだったけど
野生の美しさも魅せてくれた
初めて………
【心ごと愛したい】と思えた人……
なぁ………
これで終わりかよ?
こんなんで終わりなのかよ…
流れる涙が止まらない
二度と届かない想いが溢れて…張り裂けそうな胸の痛みが消えるまで
俺はまるで子供の様に…
声を出して泣いた
まだコスモスが、美しく咲き乱れる季節に
想い出だけ遺して…………
……彼女は逝ってしまった
君のいない世界で
俺はまた…
重い足を引きずって
歩いていく……
コスモスの香りだけを頼りに・・・・
最初のコメントを投稿しよう!