白い本 ～シオン編～

出会い

「ん、この本だけ。題名が書いてないや。」
気になる本を見つけ、窓側の席に着いた。
「何を、読んでるのかな～？」
姉が、邪魔しにきた。体を動かすのが好きな姉は、こういう所が苦手である。
「あ、見て扉が最初に書いてある変な本。」
そう言われ、本に目を移すシオン。
ページをめくるたびに、少しずつ扉が、開いていく。
扉が開いた時、突然目の前が白くなる。
「ね、姉さんー。」
とっさに叫ぶシオン。