エデンの日々

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「お前、すごい棒読みだな」 呆れたセルシオの声に、エデンは軽く肩をすくめた。 エデンのその仕草をどう受け取ったのか、セルシオは「見事なまでの棒読みだった」と、笑って言った。 「…それは、どうも」 軽く頭を下げると、そのまま踵を返し、歩き出した。セルシオが不思議そうに声をかけてくる。 「どこ行くんだ?もうすぐ配給だぞ」 食料が不足し、戦争が起きてから、どの街どの村でも食料が配給されるようになった。 当然クレディアの村も配給制だ。これを逃すと、日に2食しか食べられない食事の、1食を抜かす事になる。 食料不足で、常に空腹なのに、その上明らかに以前より増えた労働量を考えると、1食抜きはかなりつらいものだ。 そんなのは死んでもごめんだ。 「すぐ戻るよ。水汲みにいくだけ」 手にしていたバケツを軽く持ち上げてみせると、セルシオは納得したらしい。大きく頷き、手を振ってエデンを見送った。
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