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「これがあちらにつながっている水、宝水(ホウスイ)か…」
「奇妙な色をしていますね……」
黒い髭を生やした男は、液体を見てニヤリと笑った。
その顔を見て、もう1人の若い男が不安げに言う。
「………成功…するでしょうか…」
不安に満ちた声を聞いた黒髭の男は、若い男が抱えていたものを奪い取った。
「おぬしに出来ぬのなら、儂がやってくれるわ」
男は自分の抱えるものに被せた布を一部どけた。
そこから顔を覗かせたのは、まだ生まれたばかりの愛らしい赤ん坊だった。
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