1話

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由稀の手が何だか不安を取り除く感じがした 「弘が、一番辛いのに僕は…」 「俺も怒鳴ってごめんな」 俺はとっさに由稀の服を掴んだ 「由稀俺、怖いんだ死にたくないお願い助けて」 俺の手は、震えていた。その手を由稀が、そっと包むように握った 「最初は必死に生きたいと、思いながら生きよ」 「それといっぱい思い出を作ろう」 「うん」 「僕はずっと弘の傍にいるよ」 「ありがとう」 「あのね弘」 「ん?」 「そんなに服を引っ張ると、伸びるんだけど」 「もう少しこのまま」 「わかった」
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