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由稀の手が何だか不安を取り除く感じがした
「弘が、一番辛いのに僕は…」
「俺も怒鳴ってごめんな」
俺はとっさに由稀の服を掴んだ
「由稀俺、怖いんだ死にたくないお願い助けて」
俺の手は、震えていた。その手を由稀が、そっと包むように握った
「最初は必死に生きたいと、思いながら生きよ」
「それといっぱい思い出を作ろう」
「うん」
「僕はずっと弘の傍にいるよ」
「ありがとう」
「あのね弘」
「ん?」
「そんなに服を引っ張ると、伸びるんだけど」
「もう少しこのまま」
「わかった」
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