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「おい!」
瞬を呼び止めようとするが、愛理がこちらを睨んでいる。
女って、こえーな。めんどくせーし。
つか、これ、どうすんだよ。
売れば高値になるだろう瞬のアドレスのメモ用紙をヒラヒラあおぎ、教室へと戻る。
またもや女子の群れが、まひるへと近付いてきた。
でも、何やら先程の群れとは違った様子。
「まひる先輩! クッキー作ってきたんです。食べてください」
目をキラキラさせ、まひるを見つめる乙女達。
どうやら1年生らしい。
「サンキュー。腹減ってたんだよ」
と可愛くラッピングされた包み紙を豪快に開け、一口でクッキーをほうばる。
なんとも男らしい姿。
「どうですか?」
不安げに瞳を潤ませ、まひるを見つめる1年生の乙女達。
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