Lesson 2

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  ――   「だぁぁー! やべぇ!」   随分と爆睡ぶっこいちゃった、まひるはバイトの時間ギリギリに目覚めた。   寝癖、そのまま。適当に部屋に置いてある服に着替え、慌てて家を出る。   「ったくなんで誰も起こしてくんねーんだよ」   ……当然である。誰もいない家。ましてやメールの音でさえ起きないのだから。   まひるは自転車にまたがり前かがみの体勢に入る。   スイッチオン!   さぁ、やって参りました。 まひる選手エンジン全快です。   と、言っている間にバイト先に到着。   「ちわーっす」   バイト仲間に挨拶。 何やらケラケラと笑われている様子。   「なんだよ!」   「お前、寝てただろ?」   「あ? わりぃか? 遅刻してねーから、いいだろ」   少しふて腐れながら制服に着替える、まひる。   「お前、ヨダレの跡ついてるぞ。やっぱ、お前は浅野だな。こないだのは幻か」   バイト仲間達がまひるを冷やかす。   まひるは、慌てて口を拭い、何故かムカついていた。 ヨダレを笑われた事にではなく、こないだの姿は幻だと言われた事に。
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