Lesson 2

22/22
前へ
/53ページ
次へ
  「お待たせ」   冷たい外気が車内に入り込む。   「これで、いい?」   瞬は、温かい紅茶を、まひるに渡した。     「あ、ありがと」   ポツリと、まひるが呟くと   クックックと瞬が笑いを堪えている。   「お前さぁ、意外と、しおらしいとこ、あんだな」   そう言うと、また笑いだした。     何かが切れる音がした。      瞬が顔を上げた瞬間!    まひるの拳が瞬の顎へ見事に決まった。      「帰る」   まひるは、車のドアを、乱暴に開け蹴り上げるようにバンとドアを閉めた。     やっぱムカツク! あんな奴の車なんて乗らなきゃよかった。   暗い夜道をドカドカと歩く。 その後姿は男そのもの!     ではなく、どこか女らしさを感じさせていた。  
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加