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「お待たせ」
冷たい外気が車内に入り込む。
「これで、いい?」
瞬は、温かい紅茶を、まひるに渡した。
「あ、ありがと」
ポツリと、まひるが呟くと
クックックと瞬が笑いを堪えている。
「お前さぁ、意外と、しおらしいとこ、あんだな」
そう言うと、また笑いだした。
何かが切れる音がした。
瞬が顔を上げた瞬間!
まひるの拳が瞬の顎へ見事に決まった。
「帰る」
まひるは、車のドアを、乱暴に開け蹴り上げるようにバンとドアを閉めた。
やっぱムカツク!
あんな奴の車なんて乗らなきゃよかった。
暗い夜道をドカドカと歩く。
その後姿は男そのもの!
ではなく、どこか女らしさを感じさせていた。
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